スケールよりフレーズを優先すべし
教訓 < ジャズギター研究所
スケールよりフレーズを優先すべし
"ギタリストあるある" だと思いますが、アドリブを弾いていて『頭の中に浮かんでいるフレーズ』よりも『コード進行に沿ったスケール』を弾いてしまいがちです。
が!!!
フレーズよりもスケールを優先すると、フレーズに脈絡がなくなったり、ツギハギっぽいフレーズになってしまいます。
ジャズを始めたばかりだと『スケール自体を理解していない』あるいは『うまくフレージングすることができない』ことが多いので、スケールライクのフレーズになるのは仕方ないのですが、より上級者を目指すなら可能な限り自分のフレーズを優先しましょう。
スケールそのまま、みたいなアドリブをするプロはおそらくいないと思います。
アドリブ中に『思いついたスケールに行きたくなるのをこらえる』!!
これがポイントです。
・・・・・
スケールライクにならないために:脱『スケールそのまま演奏』
基本的にスケールをそのままなぞるのはNG。ただただスケールを上昇したり下降したりするやつです。
※ビギナーにありがち
スケールをそのまま弾くとスケールライクな無機質フレーズになりやすいので、『スケールそのまま演奏』を脱却するために以下の方法がオススメです。
1:スケールの音程にクロマチックでアプローチする
スケールの音程の半音上や半音下を使用する方法です。
狙った音にそのまま行くのではなく、ちょっと遠回りするというか装飾する感じ。
・半音上 > 半音下 > ターゲット音
・半音下 > 半音上 > ターゲット音
・一音半下 > 一音下 > 半音下 > ターゲット音
・一音半上 > 一音上 > 半音上 > ターゲット音
などなど
2:リズムを使ってパターンにする
フレージングで意外と忘れがちなのがリズム要素。
リズムを活かしたパターンのフレーズを作るときちんと歌っているフレーズに聴こえるので効果的です。
『タタタタタ〜』
↓
『タッタタ タッタタ タッタタ〜』
『タータ タータ』
など
特定のパターンフレーズにすると、そのパターンを活かして展開できるので発展性もあって有効です。
3:別のコードを想定 or トーナルセンターを意識して弾く
コードに対してフレージングの引き出しが少ない = スケールをなぞる
なので、コードに対応する引き出しを増やすのも大事です。
・別のコード(代理コード)を想定(G7alt → Ddim 、Cm7 → E♭maj7)
・トーナルセンターを意識する
トーナルセンターは、簡単に言えばCメジャーキーならCのメジャースケールとざっくり捉えてフレージングすることです。
※ただしダイアトニックから外れる場合はきちんと対応が必須
『スケール!? やかましい!! いちいちコードに対応したスケールなんか弾いてられるか!!』
という強い気持ちが重要です。
4:歌心(うたごころ)を鍛える
いろんなミュージシャンの演奏を聴いて自分のフレーズを豊かにする。
王道の手法ですが、時間が掛かります。
しかし、とにかく聴きまくる。最終的にはこれしかありません。
ジャズは一日にしてならず。