遊べる本格的ミニフルアコ / Archtop Tribute AT105 Jr.
楽器・機材
つい最近買った「Archtop Tribute AT105 Jr.」のレビューです。
ここしばらく機材整理をしていて、アンプやギターなどいろんな機材を手放しました。
そんななか、逆に(?)迎え入れたmy new gear... が「AT105 Jr.」です。
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Archtop Tribute は渋谷にあるWALKiN'のオリジナルブランドで、いろんな種類のギターが発売されています。
ラインナップの中に AT105 というES-175のスペックを意識したモデルがありますが、そんなAT105の小型バージョンがAT105 Jr.です。
いわゆるミニギターですね。
【WALKiN' の商品ページより】
Archtop Tribute AT105 Jr.
ボディ幅は約13インチ、そしてスケールは23 1/2インチ(ショートスケール)!
定番モデル「AT105」をそのままダウンサイズしたのが、この「AT105 Jr.」(ハムバッカー仕様)、ならびに「AT105 Jr. Classic」(P-90スタイルPU仕様)です!
ご覧の通り、小ぶりで可愛らしいデザインながら、カスタムラインでのフレッティングが行われたインディアン・ローズウッド指板の1ピース・マホガニー・ネック、同じくインディアン・ローズウッドから削り出されたウォーキン工房製のカスタム・ブリッジ・アッセンブリー、CTS製コントローラーやSwitch Craft製出力ジャック等々、その仕様はAT105とそっくりそのまま同一!
スケールはG社ES-140等に採用された22 3/4インチではなく、敢えて23 1/2インチをチョイス致しましたので、実用性が劣ることもございません。このサイズのフルアコとは思えないレベルのサウンド・バランスを誇りますので、ベッドルームやリビングルームでの爪弾き用に、時には旅行のお供に、或いはお子様の本格的なジャズギター・レッスンに・・・様々なシチュエーションで高いレベルの演奏性をお楽しみ頂ける1本と言えるかと思います。
WALKiN'
https://www.walkin.co.jp/
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スペック
- 指板:インディアンローズウッド
- ネック:1ピースマホガニー
- ボディ:メイプル(合板)
- PU:オリジナルハムバッカー
- その他:インディアンローズウッドカスタムブリッジ、CTS製コントローラー、Switch Craft製出力ジャック
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遊びじゃないミニギター Archtop Tribute AT105 Jr.
『練習や車で弾いたりできるような遊べるミニギターが欲しいけど、できれば音もきちんと出せるものが欲しい。』
というワガママに応えてくれる一本です。
スペック的にはほぼまんまES-175ですね。
ES-175がそのまま小型になったようなギターです。
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さすがフルアコ専門店のWALKiN'製だけあって、材やスペックなど、全方位で「ジャズギター」としての妥協がありません。
造りも非常にしっかりしていて、持った瞬間に「さすが!」と思いました。
経験値の高さ?が反映されているギターです。
位置付けとして、ビンテージのES-175など通常サイズのフルアコはライブなどで本気で弾く「本気ポジション」なわけですが、一般的にミニギターはいわゆる「遊びポジション」の印象です。
しかし、このギターは想像以上にガチなギターでした。
AT105 Jr.のGoodなところ
- 小ぶりで持ち運びしやすい
- ミニギターだけどスケールが23 1/2インチ(ショートスケール)
- 実戦でも使えるミニギター
- 造りが丁寧でしっかりしている
- いい材を使っている
- ネックが絶妙なシェイプで握りやすい
- 小型だけどアコースティック感がきちんとあっていい音
AT105 Jr.の(個人的に)イマイチなところ
- ケース別売り
- ピックアップが割と高出力系なのが個人的には苦手
- あまり量産されていない様子
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小振りで持ち運びしやすい点はミニギターのメリットです。
実際に持ち運びしてみると、画像などで見るよりも小さく感じ、ふつうのフルアコに比べるとかなり小柄な印象。
材の選定やその他パーツ、ギター自体の作りの良さなど、ミニだけどしっかりしているのはかなりGoodです。
このギターの大きな特徴はスケールが23 1/2インチ(ショートスケール)な点。
もうこれ(スケール)が最高です。
ミニギターだけど「遊びポジション」にとどまらずに実戦でも使えるのはスケールが「ミニじゃない」からです。
有名どころで言うと『ZO-3』やその他フルアコ系で言うとギブソンの『ES-140』、エピフォンの『Sorrento』などいろんなミニギターがありますが、ミニギターの欠点は「スケールもミニ」である点です。
結果、ピッチが悪い&弾きづらい問題が起こり、「やっぱミニギターは遊び用だよねー」になってしまいます。
このギター(AT105 Jr.)はショートスケールなので普通に弾けます。
ハイフレットでのコードワークはややきついですが、ここまで通常のフルアコのように弾けるとは…。
ネックのシェイプも薄すぎず、太すぎずなCシェイプで握りやすい。ミニっぽくない普通のギターのネックです。
以上、要するにかなり優秀なミニギターです。
実際にライブで使ってみましたが、なんと普通に使えてしまいました。
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個人的にイマイチなところ
ケースが別売りはあらかじめわかっていたので仕方ないとして、ピックアップがやや高出力系なので自分にはちょっと苦手なところでした。
※計測したら抵抗値はおよそ8.4〜8.5kΩ前後
明るく元気な音で、ES-175に近いサウンドなところはやはりかなり研究されているなぁと感じます。
個人的にはやや枯れた音が好きなので、ピックアップ交換を検討中です。
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それと、ギターがイマイチというより生産〜販売上の問題ですが、あまり量産されていないようです。
購入時にスタッフさんから「次の入荷は来年になりそう」との説明があり、けっこう焦ってポチりました。
【余談】
(とは言うものの購入後に少なくとも2本は入荷していて「え…? ウォーキンさん……?」状態です)
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まとめ
実は試奏もせずにウェブから購入したのですが、「ジャズらしいサウンドが出て実戦でも使えるミニギター」と想定以上でした。
ミニギターを探しているジャズギタリストにはオススメの一本です。
サイズ的には子供用としてもかなり良さげなので、ジャズを弾きたい小〜中学生が使うのも良さそうです。