Fender Princeton Reverbの音量不足を解決する方法(プリンストンリバーブ)
楽器・機材
Fender Princeton Reverbの音量不足問題
お気に入りのアンプ『Fender Princeton Reverb』。
Henriksenのアンプを買ってからは(持ち運びが怖いこともあり)おもに自宅での使用がメインになっていますが、やはり Princeton Reverb にしか出せないサウンドは貴重です。
鈴鳴りのクリーントーンなのに、マイルドな歪みも加わって『泥臭いダーティーさ』も併せ持っているサウンド。
Princeton Reverb 最高です。
サウンドは最高なPrinceton Reverbですが、ライブやセッションで使うにあたって、ひとつだけどうしても向き合わなければならない問題があります。
それは『音量不足問題』です。
ギターだけ、あるいはギターとサックスとベース、といった小さい編成では問題ありません。
しかし、ドラムが入ってきたり管楽器がたくさんいたりする場合には音量が足りなくなってしまいます。
つまり、必ず音量不足になるわけではないが、場合によっては音量不足になる、という問題です。
このサイトの問い合わせからも含めてこの問題について何度か質問をいただいたことがあるので、私なりの解消方法をご紹介します。
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音は最高だけど……解決しづらい音量不足問題
「音量不足になるならボリュームを上げればいいじゃん!」
と思われがちですが、ボリュームを上げると音が歪みます。
Princeton Reverb はボリューム3あたりからほのかに歪みはじめ、4を超えたあたりになるとかなりドライブしてきます。
単音ではわかりにくいのですが、コードを弾くとジャリッとしてくるのです。
5以上は完全に歪んでしまい、使用不可です。
マスターがついていないので基本的にボリュームのみでのコントロールになるわけですが、
・音量を上げると歪む
・音量を下げると聞こえづらい
という解決しづらい問題がユーザーを悩ませます。
ジャズでは歪んだサウンドは使えないと言っても過言ではないため、サウンドは良いのに場合によっては使いづらいアンプになってしまうのです。
ちなみに小さいボディーが大きな魅力にもなっているので、「デラリバ使えば良いじゃん」というのは禁句です。
また、「マスターがあるアンプ使えば?」とも思われそうですが、マスターがない不器用さもPrinceton Reverb の魅力です。
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解決方法「ブースターを使う」
さっそく私が実践している音量不足問題の解決方法をご紹介します。
それは「(クリーン)ブースターペダルを使う」です。
具体的には、Princeton Reverbのボリュームを3程度にとどめておき、ブースターでボリュームを上げるという方法です。
この方法を使えばPrinceton Reverbでも『音の歪みを少なく』音量を上げられます。
ただし、あくまで『音の歪みを少なく』なので、歪んだ音が少しは混じってしまいます。
完全なクリーンではありません。
ブースターを使うことで、アンプ単体の時よりも歪みを抑えてボリュームを稼げるようになる、というのが正確な言い方かもしれません。
この『ブースターを使う』解決方法で、実際にライブやセッションに参加してみましたが、問題なく演奏できました。
クリーンさを保ったままで、かつPrinceton Reverbの良い音質を維持しながら音量がアップ可能です。
ロック的な方法ですが、ソロの時だけペダルをオンにする、というのもありだと思います。
(実際に試しましたがいい感じでした)
アンプのボリュームが3以上だとどうしても歪みが混じるので、好みのサウンドになるようにボリュームとペダルのセッティングを変えてみてください。
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おすすめのブースターぺダル
- 1)Free The Tone 『Crunchy Chime』
- 2)Xotic 『EP Booster』
Free The Toneのブースター『Crunchy Chime』はかなりオススメです。
※ちなみに『Finel Booster』も良かったです
Finel Boosterは廃盤なので現在ではCrunchy Chimeが入手可能です。
個人的には EP Booster もお気に入りです。
しかし、EP Booster はペダルのボリュームを上げ過ぎると音が歪んでしまうので、アンプとバランスをとりながら使用しています。
Free the toneのブースターはEP Boosterのように色付けがありません。
EP Boosterはアナログっぽくなり、わずかにマイルドな歪みも加わりますが、Free The ToneのCrunchy Chime は音質があまり変わらずに(むしろ艶が出てちょっと太くなる)ボリュームが上がります。
単純なボリュームアップ用途としてはこちら(Free The Tone)の方が適しています。
Crunchy Chime はHTS回路という独特の仕様で音質劣化もなく、ノイズも乗りにくいです。
EP BoosterとCrunchy Chimeを比べると
・よりクリーン
・EQがついている
・音質が良い
という点からCrunchy Chimeの方がオススメですが、独特のアナログ感のあるEP Boosterも捨てがたい!といったところです。
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MXRのM133 Microampも定番ですね。
個人的には味付けが濃く感じるというか、モコッとした音になるのであまり好みではありませんでした。
所有しているKTR Klonもたまに使っています。
KTR Klonの場合はEP Boosterよりもさらに歪みやすい&低音が減るため、使い勝手としてはEP Boosterに劣る印象です。
ドライブ用途の方が合うペダルなので、単純にブースターとして使うよりも『キャラクターづけ』としての使っています。
ブースターペダルならどれでも使えると思いますが、Princeton Reverbの音量を稼ぐ用途で考えると、できるだけクリーンなサウンドのままブーストできるペダルがオススメです。
上記以外にもいろんなメーカーから発売されているので好みのものを選んでみてください。
サウンドハウスのブースターペダル一覧はこちら
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まとめ
以上、Fender Princeton Reverbの音量不足を解決する方法のご紹介でした。
ペダルひとつぶんの荷物が増えるのは少し手間ではありますが、Princeton Reverbのサウンドをライブなどで使えるのはメリットだと思います。
Princeton Reverbが欲しいけど音量が心配、という方や、すでに持っているけど音量不足で困っている方の参考になれば幸いです。
Fender フェンダー ギターアンプ 68 CUSTOM PRINCETON REVERB 100V JP
12ワット。10インチCelestion Ten 30スピーカー。60年代後半Fender「シルバーフェイス」のルックス。改良型Princetonリバーブ・オールチューブ・サーキット。
手巻きチューブ・ソケット。カスタムメイドSchumacherトランスフォーマー。Fenderチューブ型スプリング・リバーブとトレモロ。
Free The Tone CC-1B Crunchy Chime Booster ブースター ギターエフェクター
・BASSのブースト/カット周波数帯を選べるMODEスイッチを装備しています。
・新設計のイコライザー回路は、ナチュラルなサウンドを作り出します。
・TREBLEとBASSの両方をカットする側で使用すると、ミッドブースターとして使用することができます。
・音量を調整するためのブースト回路は、-16dBから最大+17dBまで調整することができます。
・HTS(Holistic Tonal Solution) 回路を搭載しています。HTS回路は従来のバッファー回路とは異なり、ギターやベースの持つサウンド特性を極限まで引き出しながらインピーダンス変換を行い、「高音質」と「低ノイズ」を両立しています。このHTS回路がエフェクトOFF時にもギター、ベースのサウンドの音質劣化を防ぎます。
・出力信号は、入力信号と同位相で出力していますので、位相反転の心配はありません。