そうだ、テレキャスのピックアップを交換してジャズを弾こう【後編】
楽器・機材

Fenderのテレキャス
この記事は
『そうだ、テレキャスのピックアップを交換してジャズを弾こう【前編】』
『そうだ、テレキャスのピックアップを交換してジャズを弾こう【中編】』
からのつづきです。
前編はこちら
中編はこちら
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取り付けたシングルサイズハムバッカー(STHR-1n)からハムバッカー(The Mule)へ
シングルサイズハムバッカー(STHR-1n / SEYMOUR DUNCAN)を取り付けましたが、リアル(?)ハムバッカーへと交換作業を行います。
ハムバッカーへの交換に至る経緯は
『そうだ、テレキャスのピックアップを交換してジャズを弾こう【中編】』
をご覧ください?
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The Mule 注文〜届くまで
Bare Knuckle Pickupsの本家サイトから注文しました。
https://www.bareknucklepickups.co.uk/
本家サイトから注文するメリットは
・カバーの種類やサイズ、ケーブルの種類など細かく仕様を指定できる
・オーダーしてからのハンドメイド
・日本で買うより安い(※ただしめちゃくちゃ安いわけではない)
です。
日本で買う場合には完成品(つまりあらかじめ仕様が決まったもの)を購入することになるので、もし自分が欲しい仕様のものがなければ本家サイトから買うのがベターです。
価格については、以前は日本で買うよりも安い金額でしたが今(2022年5月〜8月現在)はかなりビミョーです。
円安がなかなかツラい状況になっています。
※ちなみにBare Knuckle Pickupsを本家サイトから購入の際は『イギリスポンド→円』で支払います。ドルでもユーロでもありません。
また、個人輸入になるためピックアップの代金に加えて送料+税金を払うことになります。
Bare Knuckle Pickupsはすべてハンドメイドですが、オーダー後に仕様に合わせて作ってくれるのは何となく嬉しいです。
ただし、そのぶん時間が掛かります。
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注文したのは2022/5/10。
そのあと製作が始まり(とくに『いまから製作しますよ』的な連絡はありません)、しばらく音沙汰なし。
出荷の連絡が来たのが2022/5/27。
数字だけで見ると17日後のおよそ半月程度ですが、体感的にはけっこう時間が掛かっています。
その後到着したのが2022/6/8。
オーダーから約1ヶ月で届いたことになります。
けっこう時間が掛かりますね。
5〜6年前にThe Muleを注文したときにもだいたい同じくらいの日数が掛かっていました。
※ちなみに10年くらい前に買った時はもっと早かったんですが…
ともかく、本家サイトから購入する場合には少なくとも1ヶ月くらいは掛かると覚悟しておいたほうが良さそうです。
ピックアップが届いた後(数日後)に税金の請求書兼支払い用紙も届きます。
(忘れたころに届くのがポイント?)
1500円程度(購入した金額によって変動)ですが、これが個人輸入の醍醐味でもあります?。
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The Muleが届いた
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取り付け作業
さっそくThe Muleを取り付けました。
【作業の流れ】
・STHR-1nの取り外し
・ピックガードのエイジング処理
・The Muleの配線処理
・The Muleの取り付け
・ポッドを500Kに交換
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新たに用意したピックガード(楽天で購入)。
ハムバッカーに対応したものです。
ボディーに合わせてみたら、ネジ穴がボディーの穴とちょっとずれていたので削る処理をしました。
また、ギターがレリック加工されているため、ピカピカのピックガードは違和感が…。
ギターボディーと雰囲気を合わせるために、耐水ペーパーで削ったりして独自のレリック加工を施しました。
写真ではわかりづらいですが、満足。
作業は続きます。
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はじめ4芯の配線を間違って処理しました?
ダンカンと同じ処理をしたら音が出ず、、、かなり焦った。
メーカーによって違うのを忘れていました。
公式サイトのマニュアルを見ながら配線し直し。
無事にきちんと音が出ました。

配線完了。
↑
配線完了。
写真には撮っていないのですが、トーンポットを250kのものから500kのものに交換しています。
ミニサイズハムに換装したときには気にしなかったのですが、今回はリアルハムバッカーなのでやはり500kの方が良いかな、ということで取り替えです。
モコッとした音がクリアになり、サウンド的には交換して正解でした。
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作業完了
無事に作業完了したところで、写真をいくつか撮ってみました。
雰囲気的にはかなりいい感じだと思うのですがいかがでしょう?
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Ed Bickert はどんなギターでしたかな?
「テレキャスでジャズ」といえばEd Bickert。
参考までに Ed Bickert のテレキャスと比較してみると、同じハムバッカーだけどEd Bickertの方はエスカッションが付いてますね。
※指板の違いはしょうがないので無視
たしかにエスカッションがあった方がかっこいい気もするけど、ネジ穴を増やしたくないのでこのギターはこのままいくことにしました。
余談ですが、Ed Bickert も最初はシングルピックアップで、あとからハムバッカーに交換したそうです。

【参考】Ed Bickert。ハムバッカーを固定するエスカッションがついている。かっこいい。
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換装した感想・安定のハムバッカーサウンド?
さっそく弾いてみました。
聴き慣れた(弾き慣れた)ハムバッカーサウンドです。
シンプルに「最高」。
ジャズを演奏するならやっぱりハムバッカーの方がしっくりきますね。
もちろんシングルコイルでもOKではあるのですが、ソリッドボディーだとどうしても「芯の細さ」みたいなサウンドの弱さが目立ってしまう気がするので、個人的にはハムバッカーの方が好きです。
ハムバッカーさえ載っていればボディーはなんでもいいんじゃないか?という気もしてきました?。
ちなみにマニュアル通りに配線接続したところ、やはりダンカン同様にリアピックアップと逆位相でした。
センターポジションでフェイズします(打ち消しあって細いサウンドになる)。
リア、およびセンターはほとんど使わないのでそのままにすることにしました。
サウンド比較動画
それぞれのピックアップのサウンド比較をしてみました。
下の動画をご覧ください。
【動画について】
バッキング演奏のみ動画にまとめました。
もっと多方面に検証しないとわかりづらいと思いますが、音の太さが変化しているのは伝わるはず…。
ということで、サウンドの雰囲気だけでも参考にご覧ください。
※コード&メロディーなどいろいろと弾いてみたのですが、カメラマイクの設定をミスってしまい、音質比較には使い物にならなかったためボツに???
↓The Muleを取り付けたテレキャスでコード&メロディーの『Blue in Green』(Chris Whitemanさんのアレンジver.)も弾いてみました。
聴いてみるとシングルサイズハム(STHR-1n)はやはり検討してますね。
「カリッ」としたシングルコイルの高域が無く、明らかにシングルコイルよりも太いサウンドになってます。
ハムバッカーはもろにハムサウンドです。
The Mule は中域が強めで出力も弱めのビンテージライクなサウンドですが、個人的にはその辺りがジャズに最適だなと感じています。
今回の交換にあたり、The Mule 以外に Suhrの『ThornBucker』もPAFサウンドということで候補に入れていました。
YouTubeでサウンドを聴いてみたり、レビューなどをいろいろ調べてみると悪くなさそうな印象です。
しかし、いまSuhrにオーダー中のカスタムギターに『ThornBucker』を取り付ける指定をしているため、「被るな‥」ということで却下となりました。
また、Joe Barden のピックアップも候補として気になっていたところ、当サイトを閲覧していただいたギタリスト(?)の方にJoe Bardenもオススメしていただいたきました。
フォームよりコメントありがとうございます。
機会があればJoe Bardenも試してみたい所存です。
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まとめ
ハムバッカー最高!
シングルコイルでも良いけど、やっぱりジャズはハムバッカーの方がいいなと思った次第です。
ピックアップ交換にあたって、ボディーのザグりやピックガードの選択などいろんな課題があって大変ではありますが、挑む価値はあるなと実感しました。
交換作業は場合によってはかなり難易度が高いので、工房や修理屋さんなどに依頼するのもオススメです。
ジャズを演奏するギタリストで、テレキャスをお持ちの方(あるいはこれから所有する予定の方)の参考になれば幸いです。
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■ギター用ピックアップ
■HOTRAILS For TELE Rhythm
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