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オリジナルPAFの抵抗値

前日の記事に引き続きピックアップの抵抗値について。

PAFの魅力


1958 ES-175

PAFに興味のある方がどれだけいるかは不明なのですが、個人的にはPAFが大好きです。

多くのピックアップメーカーが競うようにPAFの再現をしているのは、ハムバッカーとしての「理想のサウンドの象徴」みたいなものになっているからですね。
実際に他のピックアップにはない謎の音の良さがあるし、PAFのサウンドを目指した現行のピックアップの多くが「なんかちょっと違う」となるあたりがPAFの魅力をさらに高めている気がします。

再現できそうでなかなかできないのがPAFなのですね。



・・・・・


PAFのばらつき

オリジナルPAFは仕様にばらつきがある、というのは有名なところです。
(故に再現が難しい)

個体によってターン数や抵抗値がバラバラというやつですね。

実はこの「PAFのばらつき」にはざっくり2つあります。
1)個体ごとの不均一なターン数やマグネットの微妙な個体差などによるばらつき
2)年代ごとの仕様のばらつき

当時の製作の様子を想像してみるだけでも単純な個体差は想像に難くないのですが、2)の年代ごとの違いが個人的には興味深いところです。

2)はターン数やマグネットの種類やサイズの違いによるもので
・1957年〜1958年あたりは出力が小さい
・1959年あたりから出力が大きい

というのがポイントです。

数値でいうと
・1957年〜1958年あたりは7kΩ前半くらい(7.1〜7.3とか)
・1959年あたりは7k中盤〜8k程度(7.5〜8とか)
な感じです。
※いずれもネックポジションの想定です

※もし興味がある方は詳しく調べてみてください



・・・・・


ピックアップの抵抗値は出力(ピックアップのパワー)の目安ですが、昨日の記事でも書いたとおり、個人的にはやや低めの抵抗値(出力)のものがジャズには合っている気がしています。
出力があまりに高いとギターのアコースティックな鳴りが失われるからです。


で、ここからが本題。

今回の記事で何が書きたいのかというと、
「1957年〜1958年あたりのPAFの出力が小さいのは本当か調べてみた」
という話です。

1957年〜1958年あたりのPAFはいわゆる初期ものなので(PAFは1957年に登場)、
「こんなもんかな…(ドキドキ)」
という手探り状態で作っていて、ゆえに低出力。

1959年あたりになると製造に慣れてきて、しかもパーツの仕入れも安定してきたりして
「よっしゃーバンバン作るぜー」
「もうちょいコイル巻いとくかー!」
みたいなイケイケムードが出てきて出力高め。

↑こんな想像をしているのですが、割と間違ってない気がしています。

Bare Knuckle Pickups のStormy Monday

さて、本物のPAFの前に、昨日の記事で紹介した Bare Knuckle Pickups の「Stormy Monday」のおさらいです。

「Stormy Monday」は1957年〜1958年あたりの“初期ものPAF”を再現したモデル。
マグネットにアルニコ2を使用した低出力なピックアップで、メーカー仕様では
抵抗値:7.1 kΩ(※ネックポジション用)
となっています。

ちなみに1959年PAFの再現モデル「The Mule」は
Resistance: 7.3 kΩ
Magnet: Alnico 4
(※ネックポジション用)
です。

マグネットの種類の違いはややこしいので、今回は抵抗値のみにフォーカスします。



「Stormy Monday」の計測結果は6.83kΩでした。
※ピックアップの配線でダイレクトに計測した数値は6.96kΩ。

計測の際に室内が寒かったのはやや考慮が必要な点ですが、まぁだいたい7kΩくらいって感じですね。

なかなかの低出力です。

実際のサウンドは、低出力らしいカラッとした高域寄りの音で気に入っています。

【参考】The Mule



参考までに「The Mule」はこちら。

7.08kΩ
低めですね。

部屋がやや寒かったのも要因と思われます。

【補足】
The Muleは低すぎな気がしたので別の日に計測したら7.23kΩでした。



・・・・・


オリジナルPAF(1958 ES-175)の抵抗値

さてさて、前置きがかなり長くなりました。

所有している1958年製ES-175のPAFの抵抗値を測ってみました。
パーツをバラすのは難しいので、シールドをつないでの計測です。


8.07…

8.07kΩでした。

ざわざわ……


た……高い…。

シールドからの計測なので、実際にはもうちょい高いです。
うーん?
これも個体差でしょうか。

詳しい方の見識を伺いたいところですが、初期ものPAFでもやや高めの抵抗値のものがあるようです。

ちなみに実際の音は、低出力系のすっきりサウンドだったりします。

1960年製PAF


もうひとつ。

1960年製PAFです。
以前に計測したものですが、数値がこちら↑。

7.97kΩ。

こちらもシールドを接続しての計測だったので実測値は8kΩ程度(8.1ぐらい)と思われます。
1960年のものなので妥当な(?)印象ですね。



・・・・・


というわけでオリジナルPAFの抵抗値を測ってみた、でした。

定説どおりにいかないところがまさにPAF!といったところですが、PAFに興味あるかたの参考になれば幸いです。


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